対人援助・スピリチュアルケア研究会

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対人援助研究所について

設立趣旨/設立目的/規約

<基本理念>
 対人援助研究所は《援助とは、苦しみを和らげる、軽くする、なくすることである》という理念のもとに、現代社会のさまざまな苦しみの研究とその苦しみを和らげる、軽くする、なくする援助の研究・開発、その研究に携わる研究者の育成を目的とする。
 現代日本には人間に生来の生老病死の苦しみに加えて、格差と疎外、孤立と孤独の苦しみに伴うスピリチュアルペイン(=無意味・無価値・空虚の苦しみ)が満ちあふれている。特にそれは医療・福祉・教育の分野で対人援助に携わる専門職の臨床現場に顕著である。治療の限界が死を告知する医療現場で、認知症と老々介護の疲弊に孤立と疎外と貧苦の苦しみが追い打ちをかける格差社会で、能力査定と競争に分断されて生きる力を失った教育現場の 児童、生徒、学生たちに、仕事に将来も生きる意味も見いだせない非正規雇用の人たちに、このスピリチュアルペインは濃厚である。この人々の苦しみは何か?なぜ、どのようにしてその苦しみは生み出されるのか?そしてそれはどのように援助されるべきか?ここに対人援助研究の核心がある。
 しかし現代日本の対人援助の現場には、業務の思想とキュア(治療)の概念が蔓延し、そのため患者、家族、利用者の苦しみ、その苦しみを和らげる、軽くする、なくする援助が実践できない援助職の苦しみがますます深まる状況が続いている。この深刻な状況を解明 し、臨床現場に対人援助・スピリチュアルケアを実現する研究が求められている。それに  呼応して現場の援助職自らが対人援助やスピリチュアルケアの研究を行おうとする動きも 見受けられる。そこで特定非営利活動法人対人援助・スピリチュアルケア研究会はその設 立趣旨にもとづき、対人援助・スピリチュアルケア研究を企画し支援するとともに、この研究に従事する研究者育成を目的とする対人援助研究所を設置することにしたのである。

<基本姿勢>
 現場で援助を実践できない人が研究に走ることは許されない。現場で援助できる人こそ が対人援助を研究するべきである。現場の人が、現場に立脚し、現場に役立つことしか研究しない。これが対人援助研究所の基本姿勢である。われわれは実践と研究の乖離は許されないと考えている。

<基本手法と研究者の育成>
 対人援助研究所の研究と教育は、現場の援助者自身が‘援助’をキーワードとして自己の行為を意味づけ、言語化することが基本となる。これは援助になっているか?何が援助なのか?なぜ、どのように援助するのか?これらの問いに臨床現場で使える方法で応えることが研究のすべてに求められる。それゆえ、対話により自己と他者のすべての行為を意味づけ、言語化する訓練が対人援助・スピリチュアルケア研究に従事する研究者を育成する教育手法となる。

<規 約>
対人援助研究所規約

ステータスとストーリー

ステータスとストーリー

講師紹介
  • 村田 久行むらた ひさゆき
  • 京都府生まれ
    1985 年 神戸大学大学院文化学研究科博士課程単位取得修了
    現 在 :対人援助・スピリチュアルケア研究会理事、対人援助研究所講師
    専 攻 : 対人援助論、スピリチュアルケア研究、福祉原理、哲学
    著 書 :『改訂増補 ケアの思想と対人援助』(1998),『援助者の援助』(2010)川島書店,
    『現象学看護-せん妄』(2014)日本評論社 (編著),『記述現象学を学ぶ』(2017)川島書店(編著)
    論 文 : 「終末期がん患者のスピリチュアルペインとそのケア」:『緩和医療学』
    「臨床に活かすスピリチュアルケアの実際1~7」:『ターミナルケア』 他多数
    講 演:「がん患者のせん妄へのスピリチュアルケア」第 38 回日本死の臨床研究会教育講演 等
  • 浅川 達人あさかわ たつと
  • 長野県生まれ
    1996 年 東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得修了 博士(社会学)
    現 在 :早稲田大学人間科学学術院 教授,対人援助・スピリチュアルケア研究会理事、対人援助研究所講師
    専 攻 : 都市社会学、社会調査
    著 書 : 『都市を観る−社会地図で可視化した都市社会の構造』(2022)春風社、
    『格差社会と都市空間 東京圏の社会地図1990-2010』(2020)鹿島出版会(編著)
     『新編東京圏の社会地図 1975-90』東京大学出版会(編著)など
    論 文 : 「東京圏の構造変容—変化の方向とその論理—」:『日本都市社会学会年報』,
    「社会地区分析再考:KS 法クラスター分析による二大都市圏の構造比較」:『社会学評論』,
    「生きる意味を回復するために−対人援助を社会学的に読み解く−」:『明治学院大学社会学・社会福祉学研究』,マクロ統計データによる東日本大震災被災地の動向」:『エストレーラ』 他多数

講 義

【2024年度 シラバス・募集要項】

研究生2024年度募集要項
お申し込みはこちらです。

調査・研究法入門2024募集要項
お申し込みはこちらです。

対人援助特論2024年度シラバス

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【2023年度 シラバス・募集要項】

対人援助特論2023年度シラバス

スピリチュアルケア特論2023年度シラバス 

調査・研究法入門2023募集要項

研究指導

研究指導(年8回以上)
 研究生になると研究指導講師から直接研究と論文作成の指導を受けられる。指導は2か月に1回の 集団指導会と夏季休暇期間に研究生中間発表会、冬期休暇期間に研究生期末発表会で各研究生は発表 と質疑応答を通じて指導を受ける。またこれ以外に個別に面談を設定して指導を受けられる。個別指 導(1回1~1.5時間)の上限は年4回までとする。
対人援助研究所の研究と教育の基本は、現場の援助者自身が“援助”をキーワードとして自己の行 為を意味づけ、言語化することにある。したがって研究指導もこの基本方針に則り、場の援助者の 行為を意味づけ言語化し、研究成果を論文化するように指導する。それに加えて、その研究成果をどのように現場に還元していくかについても議論し、検証を行う。

2023年度研究生募集要項

研究報告

【研究報告集】
この度、『研究報告集2022』(2023年3月24日発行)が完成しました。
『研究報告集2022』

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 2023年3月24日に、対人援助研究所研究報告集の第2号を発行させていただくことができました。
これもひとえに会員の皆様のご協力、ご理解のおかげと存じます。

 第2号では、終末期がん患者の死と向き合う看護師の無力の苦しみを明らかにすることを目的とした研究、
終末期がん患者が体験している筋・筋膜性疼痛とスピリチュアルペインとの相関関係を明らかにしようと
する研究、そして終末期患者あるいは治療が困難となった患者に携わる医師の体験を明らかにし、
終末期医療、緩和医療における医師に対するケアや教育に必要なものを検討することを目的とする研究、
この3本の研究ノートを掲載しました。
 第2号も読みごたえのある構成になりました。
 皆様の今後の研究の取り組みへの後押しとなれば幸甚です。

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 『研究報告集』は、対人援助研究所の研究活動などを年1回、電子版で発行するものです。内容は、原著論文、総説、事例報告、研究ノート(中間発表会、期末発表会の抄録も含む)等を収録しています。
『研究報告集創刊号』(2022年3月20日発行)

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【原稿募集】
『研究報告集』の原稿(原著論文、総説論文、研究ノート、実践・事例報告、文献・資料紹介など)を募集しています。
詳しくは、投稿規程をお読みいただき投稿をお願いいたします。
投稿の受付は通年実施しておりますが、2023年度の『研究報告集』の投稿締め切りは、2024年1月10日(水)までといたします。不明な点は、お尋ねください。

「投稿規定」

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【査読について】
・対人援助研究所『研究報告集』査読体制
・査読指針
・論文審査票

校友会

 2020年2月、対人援助研究所対人援助特論修了者の皆様による<校友会>が発足しました。校友会は、対人援助・スピリチュアルケア研究に関わる研究者を育成するプラットフォームの形成を目的としています。

開催:年2回<2/11(祝)・8/11(祝)> Zoomによるオンライン開催
目的と内容:対人援助・スピリチュアルケア研究に関する研究のアイデアや情報の交換
参加対象者:対人援助研究所の「対人援助特論」修了者と対人援助研究所講師
参加条件:参加者は、「研究のアイデア・メモ/レポート(仮称)」提出して参加する。
ディスカッションの内容は、対人援助・スピリチュアルケア研究についての現場の情報交換、文献と書籍の紹介など

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